すずめの戸締まりにののさんが出てきた(コメント欄も見てね)

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震災とは神の気まぐれ

 

 

ポスト宮崎駿と名高い新海誠

その最新作がすずめの戸締まり。

 

その主人公の名前はなんでしょうか?

正解は岩戸すずめです。

 

岩戸は岩戸開きの岩戸です。

 

今回も明確にを意識した内容になっていました。

 

 

今回”も”です

 

 

実は君の名は。も明確に神をモチーフにした内容になっているのです。

 

それに気づいたキッカケはこのブログでした。

ecrito.fever.jp

 

君の名は。にはティアマト彗星という名の彗星が出てきます。

以下、このブログの内容の引用です

 

もともと「ティアマト」とはメソポタミア神話に登場する女神の名であり、後世の創作物のなかではしばしばドラゴンの姿で描かれる(したがって瀧という本作の主人公の名前が、龍にさんずい、すなわち三を足してできた漢字であることは徴候的である)。バビロニア創世神話『エヌマ・エリシュ』に海(=産み)の女神として登場する彼女は、男神アプスーとの「聖婚」を経て多くの神々を誕生させる。しかし、やがて(『エヴァンゲリオン』の機関名にも借用されている)マルドゥクに敗れると、その身体は二つに裂かれて、天と地の基となる(二つの眼球からは二股の二大河川ティグリス・ユーフラテス川が生じる)。ティアマトという名前が背景にこうした神話を抱えている以上、その名を冠した彗星は二つに割れない方が不思議なのである。この点において、『君の名は。』は、天と地の聖婚神話をアニメーション的に再現しているとも言えるのだ。

 

しかもそれに加え、新海誠は、この作品を作る際、明確に「東日本大震災」を意識したとインタビューで語っています。

 

それを総合すると新海誠東日本大震災を明確にこう捉えていることがわかります。

 

神(ティアマト彗星)は恋する者に会いに、たまたまこの地に降りてきた。

それによってたまたま起きた災害に巻き込まれた死んだのが主人公たち。(これは東日本大震災で死んだ者たちのモチーフに他なりません)つまり、

 

 

震災とは神の気まぐれである。

 

 

 

震災後文学と新海誠

 

 

その後、君の名は。という作品は、「この世界の片隅に」「シンゴジラ」と合わせて、評論家の間からこう呼ばれるようになります。

 

震災後文学。

 

一説には、「これが君の名は。が売れた要因ではないのか」と言われています。

そして新海誠ポスト宮崎駿の地位を獲得することになるのです。

 

ポスト宮崎駿として他に挙げられるのに、庵野秀明がいますが、彼が実写映画監督へと移行してしまった以上、確かに彼しか背負える者はいないのかもしれません。

 

 

 

そして、このすずめの戸締まりでも、明らかに「魔女宅」を意識した、ユーミンの「ルージュの伝言」が流れます。

 

ここで新海誠が、宮崎駿を意識しているのは明らかでしょう。

 

 

 

神々へのメッセージ

 

 

ではすずめの戸締まりはどのような内容なのでしょうか?

 

 

 

すずめの戸締まりとは簡単に言えば、震災を起こす災いの元と言われているミミズを、閉じ師である主人公二人が、封印する話です。

 

ここでも震災を明確に意識していることが窺えますね。

 

しかし、その表現の仕方は以前とは違い、地震の原因は神ではなく、ミミズと呼ばれる「よくわからないもの」へと変わっています。

それを封印している存在が神である要石となっています。

 

 

ではこの「ミミズ」とはなんなのでしょう?

 

 

君の名は。の文脈から考えるとこう考えられます。

ミミズとは神の”ある一側面”のことを指す。

 

 

地震を起こし人を殺すのも神であれば、それを封印し、人々を守るのもまた神である。

 

 

そしてもう一人の主人公である草太はそういった神々に対してこう言います。

 

 

「人とは死と常に寄り添い隣にあるもの、死とは自然のことである。しかしもう少しだけ生きさせて欲しい。畏み畏み申す。」(意訳)と。

 

 

これは人というよりも、神に対して仰っている印象を受けました。

 

 

これは新海誠からの

神々に対するメッセージ

に他ならないのではないでしょうか?

 

 

それと対を為すのがすずめです。彼女はこう言います。

「死は怖くない!」

新海誠が、「人の本来としての生き方はこうではないか?」と考えていることが読み取れるのです。

 

 

 

 

余談

 

 

余談ですが、私は主人公の草太が、

知人のののさんに見えました。

 

神を司る仕事をしているところがよく似ています。

 

完全に余談でした。