心理学の父、フロイトが、
「なぜ?ひとは戦争をするのか?」
を心理学的に解き明かした本です。
この中で、フロイトは
「戦争は必ずしも悪いことでは無いよね」
ということを言います。
例えば、ローマ人の征服によって、「ローマの平和」が実現したように
例えば、日本が全国統一するまでの間には、様々な戦いがあったように
例えば、ジャンヌ・ダルクのように、神が肯定した戦争というのもあります
しかし時代が進み、科学が発展すると、人々は「核の脅威」に怯えるようになるのです。
核戦争が勃発すれば、世界が滅びるかもしれない。
それが核戦争なのです。
ですからそういう状況下においては、戦争は「悪」だ。という話なのです。
そこでフロイトは心理学の知識を教えてくれます
人間には「生の欲動」があるのと同じように「死の欲動(破壊衝動)」も持っているものだと。
死の欲動は、上手く使うことが出来れば、「法」という形を変えた暴力にもなり、「良心」にもなり得るわけです。
ですが、見方を変えれば、死の欲動は、戦争を勃発させる原因にもなり得るわけです。